宝塚ブログ・お茶の間タカラヅカ

ときめきがいっぱいの宝塚は人生の潤いです

花組東京千秋楽~華優希さん(花村紅緒)

<華優希さん退団発表前に書いた記事です>

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まずはじめに。

はなちゃん可愛い!ひたすら可愛い!とてつもなく可愛い!

 

・・・本題に入ります。

はいからさんが通る」のタイトルロール通り、本編出ずっぱりなはなちゃん。

比べたことはありませんが、柚香光さんの伊集院忍少尉と同じくらいの出演時間にも感じられています。そして柚香さんも瀬戸(かずや)さんも「はなちゃんの身体から熱(生命エネルギー)を感じる」(意訳)とおっしゃっているように、舞台の上で花村紅緒として「生きて」いたのだと思っています。それが私には『ぶれない、一本芯の通った紅緒像が出来上がっている』と感じる所以です。

それゆえに、はなちゃんの紅緒は相手がいくら変化球を投げてきても紅緒として変わらないまま柔軟に対応できているのではないのかなぁと、観ていて思っていました。

 

ようするに、はなちゃんは花村紅緒そのものでした。

 

はなちゃんはよく柚香さんのことを「嘘のない演技をされる方」とおっしゃっていますが、はなちゃん自身もそうですよ。瞳が役として生きていらっしゃる。だからこそ、柚香さんとの相性がとても良く、さらに共感し合える関係ではないでしょうか。

また、そんなはなちゃん相手だからこそ、柚香さんは安心して“自分の演技の追求あるいは変化”ができているのではないでしょうか。

 

 

花村紅緒・花の17歳

プロローグで、拳を突き上げてスポットを浴びるあの一瞬が強烈に大好きです。柚香少尉の敬礼も大好きなので目が足りなくて困るのですが、あの弾けるような笑顔と動作に、観ているこちらも絶対に笑顔になるのです。元気をもらえるのです。

3年前の若かりし(今もですが)華優希ちゃんから、今の洗練された華優希さんになっても変わらない・・・いえ、もっとパワフルになったエネルギーが溢れて輝いています。

柚香少尉とも本当によくお似合いで。あの柚香光さんと並んでも全く引けをとらない、等身バランスもビジュアルも最強中の最強カップルですよ。

先にも書いたように、この後の柚香少尉とのやりとりは、初日だろうと千秋楽だろうと一貫して『紅緒』なので、日々演技の変わる柚香さんに対しいくらでも対応可!な紅緒が見られるのです。しかしあのリボン・・・はなちゃん自身が付け替えているのでしょうかね。右に左に時には無くして(リボンよく落ちるから・・・)。

はなちゃんから柚香さんに対して“仕掛け”られる場面はこのリボン以外にもありまして。あの奥ゆかしいはなちゃんが“仕掛け”るのを見ては「ああ・・・舞台の上で柚香さんと対等にやり合える関係になれたんだね」と謎の親心(by珠城りょうさん)です。

 

無敵の愛らしさ

跡無女学館で立たされている紅緒のふて腐れた表情のなんて愛らしいこと。

花村家の庭での少尉とのやりとりがとてもいじらしい。

浅草での「おいし~い!もう一杯」の 可愛さたるや!

トップ娘役さんであるにもかかわらず立ち回りの多さ。

どの場面にも言えることですが、“破天荒”はとかくうるさいキャラクターになりがちですが、紅緒が嫌味無く元気いっぱいの女の子に見えるのも、華優希さん自身の愛らしさが存分に生かされているからだと思います。

『花嫁修業』の場面なんて私にはその極致です。すべてが愛らしい。お衣装も可愛い。千秋楽の時のあの“してやったり顔”とか(「ご飯抜き!」と言われた時です)思い出すと「可愛い」しか出てきませんよ。サンドイッチの場面なんて超が十個くらいつく可愛さ。

お衣装と言えば、紅緒さんは衣装持ちですよね。少尉より多い。そして可愛い。『花嫁修業』と『園遊会』のドレス姿が特に大好きでした。(袴姿は殿堂入りです)

 

柚香さんとのアドリブ

おそらく“お芝居の流れにまかせたアドリブ”の解釈で良いと思って観ているのですが(“打ち合わせのアドリブ”もありますから)浅草の場面も、伊集院家の場面も、紅緒の方から始まることが多いですよね。酔っ払いの所とか・・・徳利は手のひらだったのでこれは通常運転だったのかもしれませんが。(宝塚千秋楽の軍帽再びは無かった~)

 ソファの場面は、千秋楽の柚香少尉がとても違っていたので(前回のブログを参照していただけるとありがたいです)優しげかと思いきや、最後はやはり楽しそうでしたね。

宝塚と東京の配信(2回)しか知らないのでアレなんですが、クッションでガードしてる(つもりの)はなちゃん、挙動不審時間がどんどん長くなっていましたか?それとも千秋楽なので「お好きにどうぞ」的な長さだったんでしょうかね。それなら柚香さんが仕掛けてることになるのか・・・。どっちでしょう。とりあえずなかなかチューさせないはなちゃんでした。(でも音楽が終わる前には顔をちゃんと上向きに)・・・どちら様も楽しんで遊んでいましたか?

柚香さんがはなちゃんの肩を掴んでポンッがキュンでした。はなちゃんも本当に嫌そうにしますよね~見ていて楽しかった~。

 

誇り高き帝国軍人の娘

政次郎パパの育て方は間違っていませんでした。園遊会の紅緒は愛らしさだけで無く、情の厚い正義感溢れる凜とした一人の女性としての姿が見られる、奥の深い場面。古伊万里の皿を全部割った後の表情、おじいさまに刀を向けられても瞳を決してそらさないその姿。身体の震えや呼吸がとても鬼気迫るリアル感を増していて、少尉のお葬式の場面(相変わらず神々しかった)同様、はなちゃん演ずる紅緒の大好きな場面です。柚香さんもこの園遊会をキーポイントとして大事にされていらっしゃいますよね。

千秋楽で、蘭丸を助けようとしてるのに少尉に止められている紅緒が、少尉の足を踏んで行くのを初めて見れました!見てみたかったんですよ。

お葬式の白装束では今回も政次郎パパのカット割りが入っていてとても嬉しかったです。やっぱり冴月瑠那さんのパパ格好いいです!

 

同期とのお芝居

少尉と鬼島軍曹(水美舞斗さん)もそうですが、蘭丸と環役の聖乃あすかさんと音くり寿ちゃんは、はなちゃんにとって大切な同期。私が特に注目していたのがお葬式の場面で、最後まで残った環がゆっくりと紅緒を抱きしめる所です。思い出しただけで涙が出そうなくらい。初演時には無かった場面ですし、やはり同期ということで。小柳先生はそのつもりで増やしたのでしょうかね。どうでしょう。少女だった紅緒が大人の女性に(精神的に)成長する(せざるを得ない)大切な場面。その成長を受け止める環にグッときます。千秋楽は感情移入が半端なくて本当に泣きました。その後の一連の流れは本当に大好きです。心が繋がった少尉と紅緒、マリンカを抱きしめる紅緒、少尉の「必ず・・・必ず帰るから・・・」の台詞に紅緒がハッとする所も胸を打たれるので。柚香さんの感想にも書きましたが、お二人の信頼関係と共感は素晴らしいなと思います。

紅緒と蘭丸、紅緒と環、蘭丸と環、まだまだ若いと思っていた100期生の皆様が中心で活躍されているお姿を拝見すると時間の流れを感じます。トップ娘役という重責をになったはなちゃんにとって同期が(実際に)近くにいるという安心感は、柚香さんに守られる事同様に力強いことでしょうね。(編集部には一之瀬航季くんもいますし)

小ネタ的余談ですが、浅草で紅緒が少尉に叩かれたとき、後ろにいる糸月雪羽ちゃん(原信子)が反応してそれを泉まいらくん(田谷力三)がなだめるという小芝居をされていらっしゃるのを見て、私の脳内妄想劇場では「まあ!女を殴るなんてなんて軍人なの!」となっております。かなり原信子さんお怒りです。しかし千秋楽では少尉の叩き方が優しかったので、雪羽ちゃんの反応が違っていました。おしまい。 

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<ここからは華優希さん退団発表後に書きました>

少尉と編集長の狭間にゆれて

時の流れ的には少尉のお葬式後から約2年後くらいにミハイロフ侯爵と出会って少尉として別れ、その後約2年かかって編集長との結婚式と関東大震災。舞台では展開が早いので、紅緒としての心の動きの表現が本当に難しかったのではないかと。私のように漫画原作ファンには説明が無くてもわかりますが、初見の方々には時間の経過がわかりませんから。

3年以上もひとりで伊集院家を守ってきた紅緒のいじらしさ、愛ゆえに身を引く辛さ、伊集院家の借金というキーワードが無い上での編集長への敬愛。・・・うん。難しい。はなちゃん凄い。

編集長に少尉とのなれそめを話している場面、千秋楽では紅緒にちょっと思いつめるような変化が見られまして。それにつられてか、瀬戸さんの演技も少し違って見えました。その編集部での紅緒の明るさが大きければ大きいほど、落胆の姿が際立つわけで。炎に包まれた教会では柚香さんとの演技が日々違い、あの少女だった“はいからさん”が大人の女性として命をかけた姿に胸を打たれまくっていました。編集長かわいそうですけど・・・。

拘置所の場面。台本(原作)的には紅緒は“泣く”事になっているのですが、柚香さんとの掛け合いで変わる方が好きでした。泣くとうつむいちゃうんですよね。そうじゃなくて見つめ合う方が好きというかなんというか。視線をそらさない二人の方が好きでした。千秋楽も泣いていませんでした!

 

いのち短し恋せよ乙女

女学生の歌で指折り数えてるのは・・・出会いから5年経った現実でしょうね、きっと。

いやまあこの場面は初演からキュンもキュンでしたが、千秋楽の打撃ときたら無かったですね。(柚香光さんの感想をご参考頂ければ)その後の少尉からの口づけは、初演の少尉はかなり強気でそれもまた当時はキュンでしたが、再演のゆっくり引き寄せるパターンも良いものです。大人ですから。大劇場初日のライブ映像(SKY STAGE)も大好きでした。そこから日々を重ねるうちに東京では“手を差し出す”“桜を見上げる”などのムード作りも増えたりなんかして。時間が少々足りない気もしますが、お二人の作り上げた世界を観させていただけているのです。合掌ものです。

あの幸せな時間に勝るものなし!

 

 

思っていた以上に書いてしまいました。いつもいつも長くて・・・。ここまで読んでいただきまして本当にありがとうございました。

はなちゃんの退団発表があってから、なかなか書けないという思いもありましたが、それよりなにより自分がなんて脳天気にツラツラ書いていたんだろうと思い直し、あまりに恥ずかしい箇所は削除してしまいました。・・・が、それでもけっこう恥ずかしいほど“れいはな”っぽいかもしれませんね。 


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